ボランティア治療に参加して(1)
東日本大震災から、一年が経過しました。
被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
さて、3月に当校学科長の河村先生が現地へ赴き、 ボランティア治療に参加されました。
その時の様子をレポートでいただきましたので、 2回にわたってご紹介いたします。
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今年の彼岸は東北震災被災者のボランティア治療に出かけた。
本校の出身者を中心に「はり灸レンジャー」が編成されており、今回は5名が参加した。
3月18日は宮城県下の山元町。 NPO法人ささえ愛山元さんに出向き、仮設住宅とデイケアーセンターで治療を行った。 踏み台に登り、首まで浸かって一命を取り留めたというセンターの理事長以下職員全員が被災者であった。 すなわち、被災者が障害者や被災者をケアする。 そのことが雇用の確保につながるという、不思議な光景に切ない思いが湧いてきた。 治療は通常の鍼灸治療であるが、患者さんの心根を受け止めるように留意し、 一人あたり約30分間を費やした。 夕方に終了して被災地の惨状を見学した。 被災者の方々が校舎の屋根裏にある防災シェルターに身を寄せ九死に一生を得た小学校は、海岸から100m程だろうか。 海岸に打ち寄せる波が白く見えていた。 今なお墓石が、ごろた石のように散乱している。 海岸の近くには内陸部から運搬されたガレキの山が、至る所に点在していた。 薄暗くなる頃、明日の訪問先に近いボランティア支援センターに向かって方向転換した。 ******************** 第2回へと続きます。