中国への留学経験・病院研修の経験を活かして開業。治療の引き出しを増やして患者さんと向き合う。

鍼灸師を目指す・中国留学へのきっかけ

中薬を使う内治法だけではなく鍼灸や推拿を合わせた外治法を合わせることで、治療の幅が広がると思ったことがきっかけです。

鍼灸師を目指したきっかけは?

母方の実家が漢方薬局をしており、幼い頃から自然と東洋医学に触れて育ちました。

高校生の時に食薬について学びたいと思い国際中医薬膳師の資格を取り、同時に薬局と鍼灸院を開院されている卒業生のお父様が開催していた勉強会がきっかけで鍼灸に興味を持つようになりました。

中薬を使う内治法だけではなく鍼灸や推拿を合わせた外治法を合わせることで治療の幅が広がるのでは?と考え鍼灸師になろうと思いました。

鍼灸師を目指したきっかけ

中国に留学しようと決意したきっかけは?

「中医学の本場である中国で学びたい」と思ったことです。ですが、留学前は日中関係による政治的問題やpm2.5等の公害が毎日のようにメディアに取り上げられ治安なども含め正直なところ不安でした。

そんな時に中国へ行く決意ができたのは中国へ留学している先輩へ相談できたことです。実際に中国でどんな生活を送っているのか?卒業論文や実験、病院実習などを細かく聞くことによって留学へのイメージがつきやすくなったことが大きかったです。

中国に留学しようと決意したきっかけ

中国での生活・留学を通しての経験

中国随一の病院研修の経験は、かけがえのない財産に。
中国での生活・留学を通しての経験

実際に留学してみていかがでしたか?

留学してよかったと思うことの一つ目は、日本での鍼灸治療とは異なる本場の医療現場を経験できたことです。

私の卒業した「東洋医学総合コース」ではカリキュラムには病院での研修は無かったので自分から事務局へ相談しに行き中国随一の鍼灸治療と呼ばれる天津中医薬大学 第一付属医院へ通ったり北京中医薬大学へも治療の見学をさせてもらいました。

第一付属病院は醒脳開竅法で有名ですが先生ごとに組み合わせるツボが違うのが勉強になりました。
脳卒中後の半身不随、パーキンソン病、頚椎病、耳鳴り、顔のマヒ(ベル麻痺含む)等の患者さんをみることができました。
この経験を生かして顔の麻痺で治療院へいらした患者さんがみなさん完治されたことが何より嬉しく思います。

ここでの経験は何よりもかけがえのない財産になりました。

二つ目は、多国籍な友人ができたことです。ベトナム、タイ、韓国、セルビア、マレーシア、インドネシア、アフリカなど中医学を学び世界に広めたいと考えている同志と自国での医療環境について交流ができたのは良い経験でした。卒業後も連絡を取り友人に会いに海外へ行ったりもしています。

実際に留学してみて

中国留学中の生活はどんなものでしたか?

中国では、基本的に毎日自炊をしていました。休日に外食をすることもありましたが、日本食レストランは高いため数える程度しか行っていないので、1 か月に使う金額は500~800元くらいだったと思います。

スーパーにある卵が1 か月以上も前のものを陳列していたのが衝撃で卵と牛乳だけは伊勢丹まで買いに行っていました。天津は美味しいパン屋さんが無く日本人オーナーが経営しているパン屋さんに1 か月に1回行くことと試験前にスターバックスに行くことが癒しでした。

中国留学中の生活はどんなものでしたか?

生活していて困ったことはありますか?

授業の方ではやはり語学の部分でしょうか。専門用語が分からず調べたり周りに聞いたりしました。パワーポイントを使用する授業は問題ありませんが、実験では黒板を使用したり口語での説明が多いので事前に内容を聞いて使用する化学薬品が中国語では何になるのか予習するといいです。

日常生活では、電圧が安定していないためかしょっちゅう停電するのと水道も止められる(事前に連絡される時もある)ことが多くお湯と水はチャージ式で支払ったにも関わらずお湯が出ないなんてこともよくありました。他にも窓を開けるとほこりや粉塵が入ってきてパソコンの調子が悪くなったり、FB やラインは政府が干渉しているため使えなかったり例を出すときりがありません。

ですが、住めば都というように慣れると気にならなくなり楽しんで生活していました。

初めの1 か月さえ乗り越えれば後は大丈夫です!

中国留学を経て

西洋医学と中医学の両方の面で最新の情報をリサーチすることで、治療における引き出しを増やすことを心掛けています。

今はなにをされていますか?

現在は、母と漢方薬局を営む傍ら、鍼灸院で鍼灸治療をしています。今まで学んだことを参考に漢方・鍼灸・薬膳などを組み合わせて施術に活かしています。

薬局では8 割が悪性腫瘍で来店されるお客様ということもあり鍼灸施術をさせて頂く機会も多いですが、一番気を付けていることは相手の気持ちになってお話(症状を含む)を聞くことです。そのために問診の時間を多めにとり、どんな小さなことでも不安に思うことは安心して頂けるまで施術には移りません。

他にも、どんな薬や治療法があるのか西洋医学と中医学の両方の面で最新の情報をリサーチすることで治療における引き出しを増やすことを心掛けています。

中国留学を経て

Message

併修コースで留学を目指す方へのメッセージをお願いします

東洋医学は世界的にみてとても需要があると感じます。今ある症状だけでなく体質改善や未病予防、美容など範囲は広いです。また、併修コースは漢方、鍼灸だけでなく推拿も学ぶことができ病院実習まであります。

一度にこのような経験ができるのは日本中どこを探してもここだけです。学ぶことが多く戸惑うこともあるとは思いますがあなただけの大切な経験になると思うので頑張ってください!