2016年天津中医薬大学特別講座レポート~特別講座の舞台裏①~
天津中医薬大学特別講座レポート
今回は池田先生による、特別講座の舞台裏についてです
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先日行われました第5回天津中医薬大学特別講座。
講演の様子については、在学生や卒業生が感想を寄せてくださっていますので、今回はその舞台裏の様子を少々お話したいと思います。
特別講座ではその名のとおり、毎年、天津中医薬大学本校より講師の先生をお招きし講演していただきます。
先生が作成される講演データはもちろん全て中国語です。
今年、金先生から届いたデータはパワーポイントで71枚の大作!!
金先生の講演への情熱がひしひしと伝わってきました。
このデータを日本語に翻訳されるのが中医研究会代表、そして当学で「中医のボス」とまで呼ばれている福家慎太郎先生です。
福家先生は訳しながらも「ほ~勉強になるな~。やっぱり中医学は面白いな~。」と内容を楽しまれているようでした。(余裕のあるうちは・・・笑)
私も微力ながら毎回、翻訳のお手伝いをさせていただいております。
ちなみに私は「你好(ニーハオ)」「謝謝(シエシエ)」「我愛你(ウォーアイニー)」以外の中国語は全く分かりませんが、文字になると漢字の雰囲気から意味は掴めます。
今回は主に、奇穴の解剖部分の翻訳をしました。
ツボが位置する部位に分布している神経や血管、筋肉の名前を中国語から日本語に直します。
医学用語はなかなか翻訳サイトでうまく出てこないため、ツボの位置と解剖学の本を見比べながら進めました。
ぴったりはまったときの快感はまさに得気を得た瞬間のようです!
例えば、中国語の「顳」は日本でも「こめかみ」という漢字ですが、医学用語では「浅『側頭』動脈」「耳介『側頭』神経」などというように主に「側頭」と訳されます。
また中国語の「枕」は「大『後頭』神経」など「後頭」と訳されます。
中国語の分かる方には「それが何か?」かもしれませんが、手探りの私には小さくガッツポーズしたくなるような瞬間でした。
福家先生の翻訳が終わった後には、さらに、より日本語らしい自然な言い回しに変えていきます。
中国語の本来の意味を損なわず、かつ日本語として分かりやすく適切な表現に直す作業です。
「こういうニュアンスの言葉、日本語ではなんていう?」というやりとりです。
中国語と日本語の奥深さや面白さを感じることができ、大変勉強になります。
こうして今年も無事にみなさまに資料をお届けすることができました。
福家先生は講演当日には、金先生の通訳としても活躍されました。
池田 朋子 (⇒池田先生の紹介はコチラ)
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