第78回中医研究会
皆さま、こんにちは!
4月16日(日)、第78回中医研究会が開催されました
さて、今回の講義は、加堂 佑先生による「カルテの取り方とその意味~内科・不妊治療編~」です!
まず、問診において重要なこととして、
①患者さまの全体像を把握する
②弁証論治に必要な情報を意識的に取得する
③コミュニケーションをとることで信頼してもらう
④一見主訴とは関係ないかもしれないところまで聞く必要が出てくる
⑤「病」を見ず「人」を診るということをどれだけ意識できるか
ということを教わりました(^^)/
その際、薬などの西洋医学的処置や飲食、増悪傾向、発汗、大便、小便、睡眠もとても重要であり、
その季節と体質などを判断した上で、ツボを配穴して打つことが大切であるそうです。
私自身の経験ですが、カウンセリングを面倒がった強面な患者さまに「もーええからはよ打って」と急かされ、
弦脈(げんみゃく)と緊脈(きんみゃく)を間違えて施術し、
筋肉を痙攣させてしまったことがあります。
普段その方は虚脈(きょみゃく)で、あまりにもひどい痛みを抑えようとロキソニンを飲んでいたとのこと。
脈だけでその方の状態がわかるようになったと、自分の力を過信していたために起こったことでした
どんなに患者さまが怖い顔をしていようとも、カウンセリングはしっかり行ってから鍼を打たなければと改めて思い知らされた出来事でした。
学生時代に勉強した十問歌(じゅうもんか)をはじめとした問診の技術を基として、
臨床ではより複雑に把握する必要があるということ。
教科書通りには行かないことの方が多いので、日々勉強です
患者様の今の状態は、その方の人生が集約されて形となっていると思います。
映画ではおよそ2時間の中に一人の人生が描かれたりしますが、
鍼の世界ではその人の病にその人の人生が投影されているかのようです。
そこにはロマンさえ感じます
沢山我慢してこられた方、苦労してこられた方、
訴えを聞くごとにその方の人生を追体験したかのような気持ちになり、心が動かされます。
訴えの多い方は、それだけ溜めてきていることが多いのだなとも感じます。
それに立ち向かうには、一緒に病気を治していこうという施術者の覚悟と患者様の向上心、
そしてそれを支える観察力が必要となってきます
私は常日頃、鍼灸にはその方の振る舞いだったり、考え方だったりを明るくする力もあると信じています
訴えや苦痛がなくなることで出来るようになることや、考えられるようになることが沢山あるからです。
「こんなに元気にしていただいて、ありがとうございます」と、明るく笑いあえる日が来るように、
頼ってきて下さる患者様に真摯に向き合っていきたい、と決意を新たにしています
そのためには、やみくもに鍼を打つのではなく、
患者様の心と体に無理なく心から安心して任せていただけるような
笑顔と丁寧な問診がとても重要なことだと再認識しました!
17期生 森瀬
↓↓中医研究会のホームページはこちら↓↓
https://k-toyoiryo.com/chinesemedicine_study.html
******************************************************************
兵庫・大阪から通学圏内の鍼灸学校!神戸東洋医療学院!
6/24(土)体験入学会開催!!神戸東洋医療学院/兵庫県神戸市中央区
*******************************************************************