昨年度から3年生の『はりきゅう理論』を担当している鈴木です。

『はりきゅう理論』は、鍼の種類や刺鍼手技、お灸の製造方法、体質や体調で変わる鍼灸の感受性の違いなどについて幅広く学んでいきます。

 

今回はその中でも「特殊鍼法」に分類されている「円皮(えんぴ)(しん)」についてお話したいと思います。

特殊鍼法とはその名の通り、一般的に鍼灸院で使用されている鍼や、施術とは異なる方法のことです。

特殊鍼法には、円皮鍼の他に刺さない鍼で皮膚刺激を目的とした「小児(しょうに)(しん)」や「(てい)(しん)」、

鍼の上にもぐさを乗せて燃焼させる「灸頭(きゅうとう)(しん)」など様々なものがあります。

 

 鈴木先生1    鈴木先生2

 

 

さて、みなさん「円皮鍼」をご存じでしょうか?

円皮鍼とは直径1.5㎝程度のシールの真ん中に、細く短い鍼が付いているものです。

この鍼は非常に細く、また長さも1㎜に満たないため、貼付しても痛みはまったくありません。

このため、貼付したまま3日間程度日常生活を送る事ができ、施術効果を持続させることが期待出来ます。

 

古来より一般的な鍼治療は、疾病の治療や予防として用いられてきましたが、近年になりこの微細な鍼(円皮鍼)が注目されており、研究によって肩こりや月経痛、スポーツ疾患などに効果があると結果が出ています。

また、最近ではドラッグストアでも販売されるようになり、鍼灸院に行ったことがない人でも鍼を目にする機会が多くなりました。

 

ちなみに、約1年かけて13350㎞を走り抜けるユーラシア大陸横断マラソンでも腰痛や股関節痛などの痛みに対し、円皮鍼が使用されました。

 

教科書の記述では1ページにも満たない円皮鍼ですが、授業では円皮鍼の使用方法だけでなく臨床で応用出来るような内容を提供し、少しでも患者さんの痛みや悩みの軽減できる、信頼される鍼灸師となっていただきたいと思います。

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