第97回中医研究会
みなさま、こんにちは!
9月15日(日)に第97回中医研究会が開催されました
今回は加堂先生より「臓腑経絡学」の「心・小腸」について、
谷本先生より「井穴を臨床活用する」という演題で講義が行われました。
加堂先生の講義では、「心・小腸」の蔵象や生理作用や五行との関係に加えて、病んだ時の病態についてお話をいただきました。
必要以上に頑張っている状態を「実」、不足している状態を「虚」として捉えますが、「なぜそのような症状が生じるのか」、
「その時の脈や舌の状態はどうなのか」ということを丁寧に説明していただきました。
また、患者様の実例も提示していただき、配穴や治療の考え方についても学びました。
症状に合わせて必要な経穴を選択することの重要性を学ぶとともに、鍼灸治療の奥深さも学ばせていただきました。
谷本先生の講義では「経脈の起始部としての井穴-「霊枢」本論篇」、「経筋病としての井穴-「霊枢」経筋篇」、「井穴と臓腑のつながり-「霊枢」根結篇」、
「陰経脈と陽経脈の「絡」としての井穴-「霊枢」経脈篇」、「危篤の状態に使う井穴-「霊枢」九鍼十二原」と古典を交えてお話をしていただきました。
これらのことから総じて、①経脈の疏通、②経脈から臓腑の調整に重要な影響を有していることがわかるという点が重要であることを学ばせていただきました。
また、「井穴の指標」や「井穴の診察診断の意義」についても講義があり、日々の臨床で活かせる内容が盛り沢山でした
しかしながら自分の中では全然まとまっていないため、少しずつ消化できるように努めていきたいと思います
実技では前回に引き続き、経絡測定を行い、虚実を定めた上でそれぞれの経絡に属する絡穴へ刺鍼を行い変化を確認しました。
経絡測定とは、十二経絡の井穴に線香を近づけて熱感を我慢できなくなるまでの秒数を計測し、秒数が長いものを実証、短いものを虚証と判別する方法です。
今回初めて経絡測定を受けましたが60秒以上経過する井穴もあれば、2秒で我慢できない井穴もあり、自身の身体の不調に目を向ける貴重な機会になりました。
刺鍼することで変化を確認することできましたが、なぜ変化したのか、どういうことが身体で起こっているのかを談笑することも有意義な時間でした
日々の臨床に必要な知識を学ぶ機会を中医研究会では得ることができると思います。
今後も患者様により良い治療を提供できるように切磋琢磨していきたいと感じました
22期生 坂