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■産後の抜け毛とは

産後の抜け毛は産後脱毛症や分娩後脱毛症とも呼ばれ、経産婦の7割が経験しているともいわれています。シャンプーをしたり髪を乾かしたりしているときに、ごっそりと髪が抜け驚かれた方もいらっしゃるでしょう。しかし産後の抜け毛は一時的で、生理的なものです。一般的には、産後すぐから抜け毛が見られ、産後6ヶ月頃、遅くとも産後1年で戻ることが多いようです。

 

 

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■抜け毛の原因

産後の抜け毛は、女性ホルモンの変化が主な原因と考えられています。

妊娠中は、エストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンが多い状態が続きます。女性ホルモンには、髪の毛の成長を促す働きと、髪の毛の成長期間を持続させる働きがあり、さらに髪の毛のつやを出すコラーゲンの合成にも関わっています。そのため、髪の毛が抜けにくくなり、またつやつやしていることが多いのです。妊娠中は髪の毛や体毛が増えて毛深くなったという妊婦さんも多くいます。

出産後、妊娠中に増加していた女性ホルモンは急激に減少し、それまで女性ホルモンの働きで脱毛していなかった毛は一気に抜け落ちます。その後、女性ホルモンは少しずつ回復していきますが、授乳をしていると女性ホルモンが低い状態が続きます。母乳を出すホルモンには女性ホルモンを抑制する働きがあるからです。そのため、産後、抜け毛が回復するのは、授乳回数が減る産後1年くらいが目安となります。

 

 

東洋医学的には「hair_check_shinpai_woman腎」「脾胃」「肝」などの臓腑が関係していると考えられます。

髪は、骨や耳などと共に「腎」の働きと関係が強い器官です。「腎」は成長・発育や生殖機能に関わっている臓で、妊娠・出産により「腎気」を大きく消耗します。

また、髪は「血余」とも言われ、身体が働く上で必要な血の余り分で作られます。妊娠から出産、さらに授乳による血の消耗は抜け毛に大きく影響を与えます。血は食物から摂ったエネルギーで作られるため、育児に追われ十分に食事が摂れない、栄養のバランスが崩れると血の不足が起こります。また「脾胃」の機能が低下していると食欲がわかなかったり、食事を摂っても身体のエネルギーに変換できなかったりします。

「肝」は血を蓄え、全身の血液量を調節する臓であると共に、気や血の流れを管理する働きがあります。慣れない育児の疲労やストレス、睡眠不足などは肝の機能を低下させ、気や血の流れを悪くします。

 

 

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■セルフケア×鍼灸syokuji_woman

自分でできるケアとしては、

 

 クローバー バランスのよい食事を摂る

 クローバー 質のよい睡眠を多く取る

 クローバー ストレスをためない

 

ことなどがあげられます。

 

食事では特にタンパク質やビタミン、ミネラル、また女性ホルモンに似た働きをするとされる大豆イソフラボンなどを意識して摂るようにしましょう。また、抜け毛を気にして外出したがらなくなる人もいますが、ストレスはかえって回復を遅らせる要因となってしまいますので上手に気分転換する方法を見つけましょう。

 

鍼灸施術では、頭皮に直接施術を行うことで血流の改善や免疫力の亢進をはかり、髪の毛の再生を促します。また頭部への施術や、コリや疲労のたまった首、肩、背中の筋肉を緩めることで、自律神経のバランスが整い、ストレスの緩和や睡眠の質の向上にもつながります。自律神経はホルモンバランスの回復にも大きく影響しています。

同時に、全身への施術を行い、腎、脾胃、肝などの臓腑の機能を改善させます。臓腑が正常に機能することで、しっかり栄養を吸収し、消耗した気血を作り出せるようになります。また、気血の流れがよくなり、作り出した気血を全身のすみずみまで行き渡らせることができるようになるため、髪の毛だけでなく肌や爪の状態も改善されます。

 

 

 

 

 

 

池田 朋子 (→池田先生の紹介はコチラ!)  

 

 

 

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