第54回中医研究会
皆さんこんにちは!
やっと少しずつ秋の気配を感じられるようになってきましたね
8月29日(日)、神戸東洋医療学院では第54回中医研究会が開催されました。
緊急事態宣言下のため、オンラインでの開催です
1コマ目は田中先生による『薬膳の基本~薬膳を日常に~』
田中先生は幼い頃からお母様が営む薬局で漢方薬に囲まれて育ち、
ご自身も国際中医専門員(旧:国際中医師)としてこれまでたくさんの書籍を出版されている漢方家のスペシャリストです
まずは薬膳の歴史、概念などについて、
次にそれぞれの食物の性質などについて具体例を挙げながら解説していただきました
人間が飲食物から生きていくためのエネルギーを作り出す場所は脾胃です。
その脾胃を活性化させながら、適切な栄養素を摂取していくことこそが、
腎精の節約となり、長生きにも繋がります
しかし万人に有用な薬膳という物はないため、
各人の体質に合わせて適切な物・量を摂取することの重要性を提示されていたところが印象的でした。
薬食同源の考えに基づいた、薬膳の重要性・活用法など、大変理解が深まる講義でした
2コマ目は加堂先生による『遠隔治療術―痛みへのアプローチ2』です。
5月から始まったこの遠隔治療術の講座も第4回目
今回も実際の臨床所見に即して、たくさんの奇穴を紹介していただきました。
学習を進め、配穴候補が増えてくると、
「結局どこがいいのか?」「どこに刺しても効くのではないか?」といった疑問が湧いてきます。
加堂先生もこの点に言及されており、
「どこに刺してもある程度は効くが、厳密に効かせるためには弁証論治の考え方が重要」と仰っていました
特効穴での治療はスムーズな治療が可能になりますし、
いち早く痛みを緩和させたい患者さんなどには非常に有用です。
しかしもし特効穴でうまくいかなかった時や、かなり慢性化していて、
継続的な治療が必要となる場合などは、やはりしっかりと理論に基づいた治療が重要になります。
そのようなところに臨床の面白さを感じ、学びの多い講義でした
第55回中医研究会は9月19日(日)に開催しました。
当日のレポートは後日公開致しますので、お楽しみに
石川 浩之
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