3年生の特別研究生、瀬戸大喜さんによる特別研究生日誌をお送りいたしまするんるん (音符)

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みなさん、こんにちは。特別研究生の瀬戸大喜です。
前々回のブログから、連載のような形で書かせてもらっています。
今回も、「特別研究生レポートの中身」に触れていきます!
レポートの目標は、学術論文に仕上げること。
2020年度の全日本鍼灸学会でのポスター発表(ポスター賞!?)を狙っています!
レポートでは、先行研究を読みながら「論文になりそうかなー」というテーマを3つに絞りました。
その内の一つが「鍼灸師の患者・医療関係者との信頼関係が地域医療への参加に及ぼす影響」でした。
以下、僕のレポートを一部抜粋していきます。

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受療者が鍼灸を選択するきっかけとして、58.7%と最も多かったのは、「家族や知人にすすめられて」という、いわゆる口コミであるとの報告3)がある。(中略)すなわち、高い治療効果を目指すのは前提としても、患者との信頼関係を深めることが、治療の患者満足度に直結し、そこからリピーターが増え、口コミで初診患者が増えるということになる。(中略)また、口コミに比べ「医師のすすめ」という鍼灸受療のきっかけは8.8%3)に留まっている。患者の動線などを踏まえても、今後地域医療の中で医師、あるいは看護師などのコメディカルとの連携関係を深めることによって紹介患者を増やすことができるのではないだろうか。(中略)では、どのように地域医療の中での連携関係をスタートさせることができるか。医療機関との連携に対して、制度的な課題や提案は挙げられている13)14)が、一人でもできることはある。それは鍼灸師が「地域医療の一端を担っている」というプロ意識を他の専門家同様に持てるかどうかにかかっていると感じる。筆者は学生であるが、これまで何度も「地域医療に関する勉強会」に参加した経験がある。自ら情報を調べ、積極的に足を運ばなければいけない面はあるが、「鍼灸師でも参加できる地域医療に関する開かれた勉強会」は意外と少なくない。また、関係各所に出向いていき、挨拶から関係を始めるのも悪くない。
患者や医療関係者との信頼関係を深めるというのは、つまり「地域で顔の見える鍼灸師になる」ということだと考えている。地域医療の一員になるためには、鍼灸院に引きこもらず、自ら出向き、出会い、個人的な信頼を集めることが第一歩となるだろう。

参考文献
3)矢野忠ら「国民に広く鍼灸医療を利用してもらうためには今、鍼灸界は何をしなければならないのか その3」(2005)医道の日本,pp.125-130
13)若山育郎ら「病院医療における鍼灸—鍼灸師が病院で鍼灸を行うために」(2014)日東医誌,pp.321-333
14)有働幸紘ら「病院実習中の医学生に対する鍼灸実習の試み―実習後の意識調査による検討―」(2013)医学教育,pp.415-419

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今改めて自分の文章を読み、「鍼灸師になった時のアクションプランにはなり得るものの、研究テーマに昇華するには、いくつかステップを踏まなければならないな」と感じました。
みなさんは、どのように感じられましたか?

次回は「特別研究生レポートの中身その③:学校教育における鍼灸への潜在的ニーズ」です!
乞うご期待!

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